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お好み焼き事典

お好み焼き事典

明石焼き

明石市を中心に西は高砂市、東は神戸市須磨区にかけての兵庫県南部の地域で食べられている郷土料理が「明石焼き」です。しかしこの名はこれらの地域以外での呼び名で、地元では「玉子焼き」と呼ばれています。「たこ焼き」のルーツのひとつと言われ、江戸時代後期の天保年間(1830年~1844年)の頃から食べられていたとも伝えられています。一見するとたこ焼きに似ている明石焼きですが、作り方や食べ応えがたこ焼きとは異なっているため、独立したメニューとして捉えられています。

たこ焼きとの相違点

たこ焼きとの相違点

明石焼きとたこ焼きとの相違点は、以下の特徴を見るとよく理解できるでしょう。

生地
たこ焼きの生地は小麦粉を使用しますが、明石焼きには小麦粉の他に「じん粉」と呼ばれる小麦でんぷんの粉と、多めの鶏卵を使用します。地元で「玉子焼き」と呼ばれるゆえんです。多めの卵のために明石焼き独特のやわらかさが生まれ、たこ焼き程ボール状ではなく、明石焼き自体の重みで半分押しつぶれたような形になります。
具材
タコの他にネギや紅ショウガなどを入れるたこ焼きに対し、明石焼きにはタコのみを入れます。
焼く道具
両方とも生地が入るように窪みが付いた鍋を使用して焼きますが、たこ焼き用が鉄板製であるのに対して明石焼き用は銅板製の物を使用します。銅は鉄よりも熱伝導の効率が優れているため、卵を多く使用する明石焼きに適しているのです。
食べ方
ソースやしょう油などを塗り、魚粉、青のりなどをトッピングして食べるたこ焼きに対して、明石焼きは出汁に浸けて食べます。この食べ方の違いが、最も分かりやすいたこ焼きとの違いでしょう。出汁は元来は熱く焼かれた明石焼きを冷ます目的もあったために常温の物が使われていましたが、現在では温かい出汁で提供するお店も増えています。

明石焼きのメッカ「魚の棚商店街」

JRと山陽電鉄の明石駅の南、国道2号線のさらに1本南を東西約350mにわたるアーケード街が、「魚の棚(うおんたな)商店街」です。その名の通り明石漁港から水揚げされた新鮮な海産物が数多く並び、今でも明石市民の台所として活気にあふれている商店街です。鮮魚店、乾物店、かまぼこや天ぷらを扱う店などと並び、明石焼きのお店が多く集まっています。地元であるため「玉子焼き」の表示が目に留まりますが、観光客向けに分かりやすく「明石焼き」の表記を掲げているところもあります。この商店街の中で最も古くから営業を続けているのが「よし川」です。1966年(昭和41年)頃にお店を開いたと言われ、現在でも商店街アーケードの西の入口に店を構えています。こうした老舗が健在であることに加えて、2006年(平成18年)には一気に3店舗が新たに営業を始めるなど、魚の棚商店街の明石焼き(玉子焼き)の活況は続いています。